骨を守りながら、元気に動き続けるために?
今日も有難うございます。
9月17日の、木曜日です。
予想最高気温は.25度の横浜の朝。
例年よりも、1度高い予報になっています。
本日は、骨粗鬆症とのつき合い方に関して、提案をさせていただきます。
「骨粗鬆症と言われました」
そう聞くと、
「骨が弱くなってしまった」
「転んだら骨折してしまうのでは?」
「もう運動をしない方がいいのでしょうか?」
そんな不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
骨粗鬆症と診断されたからといって、
「動かない方がいい」
ということではありません。
むしろ大切なのは?
自分の骨の状態を知り、必要な治療を行いながら、身体を動かし続けること。
わたしはそう考えています。
それが、
みんなの元気と笑顔
につながります。
骨粗鬆症とは?
骨は、ずっと同じ状態にあるわけではありません。
古くなった骨を壊し、新しい骨をつくる。
私たちの身体の中では、この作業が繰り返されています。
ところが、加齢や閉経、運動不足、栄養状態、病気、薬剤など、さまざまな要因によって骨の強さが低下してくることがあります。
その結果、ちょっとした転倒などでも骨折しやすくなった状態が骨粗鬆症です。
特に注意したいのが、
- 背骨
- 太もものつけ根
- 手首
- 腕のつけ根
などの骨折です。
骨粗鬆症そのものだけでなく、骨折によって動けなくなってしまうことが、その後の生活に大きな影響を与えます。
だからこそ、
骨粗鬆症治療の本当の目的は、骨密度の数字だけをよくすることではなく、骨折を防ぎ、元気に動ける生活を守ること
です。
骨密度だけを見ない
骨粗鬆症というと?
「骨密度は何%ですか?」
という数字に目が向きがちです。
もちろん骨密度は、とても大切な指標です。
しかし、骨折の危険性は骨密度だけでは決まりません。
年齢、過去の骨折、転倒のしやすさ、家族歴、体格、喫煙や飲酒、ステロイドなどの薬剤、ほかの病気なども関係します。
そのため現在の骨粗鬆症診療では、骨密度だけでなく、その人全体の骨折リスクを評価することが重要になっています。
海外のガイドラインでも、臨床的な危険因子がある場合にはFRAXなどを利用して将来の骨折リスクを評価することが推奨されています。
大切なのは、
「骨密度が低いから怖いと思う」のではなく、「自分にはどのくらいの骨折リスクがあるのかを知る」こと。
そこから対策が始まります。
骨を守るための5つのポイント
1.まず、自分の骨を知る
骨粗鬆症は、骨折するまで症状がないことも少なくありません。
だからこそ、必要に応じて骨密度を測り、自分の骨の状態を確認することが大切です。
また、
「以前より身長が縮んだ」
「いつの間にか背中が丸くなってきた」
「特に転んでいないのに背中や腰が痛くなった」
という場合には、背骨の圧迫骨折が隠れていることもあります。
「痛くないから大丈夫」
ではなく、
知ることから始める。
これは骨粗鬆症とのつき合い方の第一歩です。
2.よく動く
骨は、適度な刺激を受けることで、その強さを維持しようとします。
そして運動は骨だけではなく、
筋肉、認知能力、バランス能力、姿勢、反応する力
を保つことにもつながります。
つまり運動には、
骨を守ること
と、
転ばない身体をつくること
という二つの意味があります。
現在のガイドラインでも、体重をかける運動と筋力トレーニングを組み合わせることが推奨されています。
ウォーキング、立ったり座ったりする運動、適切な筋力トレーニング、バランス運動など、その人にできることから始めればよいのです。
大切なのは、
「たくさんやること」よりも「続けること」
ただし、すでに背骨の骨折がある方や骨折リスクが高い方では、強く身体を前に曲げる運動など、注意した方がよい動きもあります。
自分に合った運動を選ぶことが大切です。
3.よくいただく
骨をつくっているのはカルシウムだけではありません。
カルシウム、ビタミンD、タンパク質をはじめ、さまざまな栄養素が必要です。
牛乳や乳製品、小魚、大豆製品、緑黄色野菜、魚、肉、卵などを上手に組み合わせながら、
バランスよく、よくいただく。
カルシウムについても、まずは食事から摂取することが基本です。
海外のガイドラインでも、十分なカルシウムとビタミンD、バランスのよい食事が推奨されています。
「骨粗鬆症だから、これだけを食べればよい」
という特別な食品があるわけではありません。
毎日の食事の積み重ねが、骨をつくっています。
4.転ばない身体をつくる
骨粗鬆症では、
骨を強くすることと同じくらい、転倒を防ぐことが重要です。
筋力が落ちる
バランス能力が落ちる
歩幅が小さくなる
足が上がらなくなる
そうすると転倒しやすくなります。
だからこそ、
「歩く」
「立つ筋肉を使う」
「バランスを保」
こうした日常的な活動そのものが骨折予防につながります。
必要であれば、家の中の段差、照明、履物などを見直すことも大切です。
「転ばないように動かない」のではありません。
「転ばないために、動ける身体を保つ」
ここは、とても大切なところです。
5.必要な場合には、きちんと治療する
骨折リスクが高い方では、生活習慣だけでは十分ではない場合があります。
現在は骨粗鬆症に対して、骨が壊れることを抑える薬、骨をつくることを促す薬など、さまざまな治療の選択肢があります。
どの治療が適しているかは?
年齢、骨密度、骨折歴、骨折リスク、ほかの病気、使用している薬などによって異なります。
大切なのは?
「薬を飲むか、飲まないか」だけを考えるのではなく、「これからの骨折をどう防ぐか」を考えること。
特に一度、骨粗鬆症による骨折を起こした方では、その後の骨折を防ぐことが重要です。
自己判断で治療を中断せず、主治医と相談しながら続けていきましょう。
骨粗鬆症になったら、運動をやめる?
私は、ここを特にお伝えしたいと思います。
骨粗鬆症と診断されると、
「骨折したら怖いから、なるべく動かないようにします」
と考える方がいらっしゃいます。
ですが、動かなくなると筋力が落ちます。
筋力が落ちると、さらに動きにくくなります。
バランス能力も低下します。
そして、かえって転びやすくなります。
だから、
怖いから動かない
ではなく、
「自分の身体の状態を知って、安全に動く」
これが大切です。
もちろん、すでに骨折している方や非常に骨折リスクが高い方では、運動の内容を調整する必要があります。
それでも、
「動かない」ことと「安全に動く」ことは違います。
骨粗鬆症は「つき合っていく病気」
骨粗鬆症は…
今日、治療を始めて…
明日、なくなる病気ではありません。
だからこそ、
焦らない。
怖がりすぎない。
でも、放っておかない。
自分の骨を知る。
必要な治療をする。
よく動く。
よくいただく。
よくやすむ。
よく眠る。
そして、また動く。
そんな毎日の積み重ねが大切なのだと思います。
骨密度の数字だけを見て一喜一憂するのではなく、
「これからも、自分の足で歩き、自分らしい生活を続けるために何ができるだろう?」
と考えてみる。
骨粗鬆症とのつき合い方とは、
骨を守ることだけではなく、これからの自分の生活を守ること
なのかもしれません。
今日もできることから、少しずつ、そして、続けてみる。
よく動き、よくいただき、よくやすみ、よく眠り、よく目覚め、よく思い、またよく動く。
そんな毎日の積み重ねが、
骨の健康を守り、
「みんなの元気と笑顔」
につながればと思っています。
矢吹整形外科では、
みんなの元気と笑顔のために、
よく動き、よくやすんで、よくいただき、よく眠り、よく目覚めて、よく思い、またよく動くことをおすすめしています。
みんなの元気と笑顔が、わたしたちの願いです。
横浜から日本の元気と笑顔を応援しています。
一緒に元気のお手伝いをしたいと思っていただける方は、採用ページよりエントリーをお願いします。
受付・医療事務、看護スタッフ、理学療法士、リハビリスタッフを募集中です。
エントリーを確認後、こちらから連絡を改めます。
みなさまのご応募をお待ちしています。
本日も宜しくお願いします。
参考にした主なガイドライン・資料
- 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2025年版
骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会 - National Osteoporosis Guideline Group(NOGG)Clinical Guideline for the Prevention and Treatment of Osteoporosis, 2024
- LeBoff MS, et al. The clinician’s guide to prevention and treatment of osteoporosis. Osteoporosis International. 2022.
※この記事は骨粗鬆症について一般的な情報をお伝えするものです。骨折リスクや適切な運動、薬物治療は一人ひとり異なります。実際の治療については主治医とご相談ください。

